私は労働時間も短ければ(その分、弁護士会の会務で忙しいのですが)採算度外視でやりたい仕事を選んでいるので、同業者に知られればドン引きされるだろう収入しかありません。
また、わずかながら社外役員の給与収入もあるのですが、それだけではとても食べていける金額にはなりません。
さらに、私は複数の企業においてトラブルを早期に鎮火することで収入を得ています。トラブルが育ち裁判沙汰に発展すれば、私の収入も相手方代理人弁護士の収入も増えます。裁判沙汰になった場合に弁護士市場に落ちるだろう金額の数分の一しか私の手元に残りません。
それだけではありません。私はミニマム経営を是として、事務職員を雇っていません。
弁護士の平均収入も日本の給与収入も平均を押し下げ、訴訟事件数と弁護士業界の市場規模を縮小させ、事務職員の雇用も創出しない、日本経済のお荷物です。
ミニマム経営の成果で所得はドン引きされるほど低くはありませんし、給与収入はお小遣いです。
トラブルは早く動くほど容易に火消しできるので、やりたい仕事だけをしている割に、仕事のタイムパフォーマンスは良好です。
事務職員がいない事務所はパンイチで徘徊できるので気楽です。
私の生活満足度は高いのに、なぜ統計上不景気に貢献してしまうのか不思議です。
弁護士業界に不安をいだいている若い弁護士や弁護士の卵に伝えたいのは、数字に騙されないで、現実は数字よりもハッピーだよ、ということです。