#教育の話
2026年3月2日
ポピュリズムは反知性主義と同義だと言われてきましたが、おそらくインターネットの普及によって、自称知識人から大衆と蔑まれてきた有権者が知性を獲得して、ポピュリズム=リアリズムとなってきました。
ドナルド・トランプ大統領を反知性主義の権化であるかのように語る自称知識人は掃いて捨てるほどいますが、とんでもない。私が考えるトランプ大統領はリアリズムの権化であり、リアリズムとは知性の現れです。
ただし、私は、知性主義の中には合理主義と合目的主義が存在していると考えています。
合理主義とは、手続が適正であることを前提に、手続を履践することです。途中式を重視する態度と言い換えられるかも知れません。知性主義という言葉からイメージされるのが合理主義でしょう。
一方の合目的主義は結果主義とも言いかえられるもので、突き詰めると、求める結果さえ得られれば手段を問わないという極論に至ります。私が考えるトランプ大統領はここに位置づけられます。リアリズムを突き詰めた姿が合目的主義であるとも評価できます。
2月28日に実行された壮絶な怒り作戦に対するヨーロッパ諸国の反応は、合理主義者からのトランプ大統領に対する評価を端的に示しています。目的の正しさは認めるから批判はしないが、手続を無視したやり方を是認するわけにはいかないのでノーコメント。私は経済学出身で、徹底した合理主義者を自認していますから、同様の態度にあります。
トランプ大統領の評価を語りたいわけではなく、トランプ大統領を支持する者は合目的主義者であり、私のような合理主義者は、手続を無視したトランプ大統領を支持するわけにはいかないが、そのもたらす結果を利用しようと考えています。大衆が知性を獲得した結果、トランプ大統領が誕生したのです。
もっとも、私が合目的主義に与さないのはリスクがあるからです。目的達成の可能性最大化のみを考えれば合目的主義は優れていますが、失敗した場合のリスクも折り込めば得られる期待値は合理主義が勝ります。壮絶な怒り作戦の成功条件は徹底です。これを怠ればテロによる反撃を許すことになります。しかし徹底はなかなかに難しい。私たち合理主義者がトランプ大統領の目的の正しさを認めつつも支持しない理由はそこにあります。
私に言わせれば、ポピュリズムの権化はバラク・オバマ元大統領です。目先の票のみを追い求め、結果的にイランによる核兵器開発を加速させました。北風と太陽という寓話がありますが、外交における太陽政策は誤った方法論です。外交においては、北風とは軍事力の行使、太陽とは経済封鎖による兵糧攻めであると整理すべきです。暑いからコートを脱ぐ、で、コートを脱がせてどうするの?干上がって水が欲しいと懇願してきた、だからこそ、水が欲しければ何をしろ、と要求できるのです。弁護士ならば交渉の作法は知っているでしょうに。状況を整え、相手に何かを差し出す覚悟をさせることこそが、交渉のテーブルにつかせるということです。対話による解決とは約束の履行を担保することまで含むというのに、それを怠ったことは罪です。しかし、当時の大衆は、それを罪だと感じるだけの知性を持ちませんでした。悲しいことです。
大衆が知性を獲得する中で、取り残されたのが自称知識人です。
彼らは、なぜトランプ大統領が支持されるのか、強く批判されないのかを理解するだけの知性を持ちません。自身を知識人と位置づけ、他者の知恵を取り入れる貪欲さを失えば、教科書から学んだ知識が頭に残るだけで、知性は磨かれなくなるからです。
そんな、知性を磨かなかった自称知識人が、知性を獲得した大衆を、ポピュリズムだ、反知性主義だと攻撃して、誰にも相手にされない。ざまあみろという気持ちになります。私は知性なき知識人が大嫌いです。
2026年3月3日
テレビを見ていたら、コメンテーターたちが、なぜイランを攻撃したのかわからない、アメリカ国内の選挙対策ではないか、と主張していました。呆れてものも言えません。
たしかに選挙対策の側面もあるのでしょうが、それよりも、今ならばイランを潰せるということが大きいのです。
ロシア⇒イラン⇒ハマス、ヒズボラ、フーシ
とまで書けばいい加減にわかるのではないでしょうか。
イランは核開発は平和利用目的だと主張し続けていますが、各地でテロ組織を支援している国が信用されると思ってるの?バラク・オバマは信用したけどさ。そもそも、産油国が何言っちゃってんの?大気汚染を気にして、原発のクリーンエネルギーという側面を、と言えば、フランスが喜んで原発を売ってくれるよ。核分裂の研究目的は、大気汚染の克服(かつての日本)、原油依存からの脱却(イランには該当し得ない)、核兵器開発、しかないのです。平和利用って何よ?核兵器による防衛って意味?
日本でも核兵器による防衛の可能性が指摘されている理由も考えてみましょう。核兵器が戦争を抑制するというのは厳然たる事実です。もし核兵器がない世界ならば、ロシアと中国はとっくに滅ぼされています。
ロシアも中国も戦争やってるよね、というお馬鹿な反論がなされるのですが、ロシアや中国の滅亡可能性がある戦争は起こらないでしょ?なぜ起こらないか、を考えるときには、起こしたらどうなるか、を考えるのです。最後っ屁で核が発射される光景が目に浮かぶでしょう?浮かばなければアレだ。次の人生にご期待ください。
最後っ屁を考えた時、必要となるのは広大な国土です。ロシアも中国も広いでしょうが。さらに、隠密性を備えた原子力潜水艦も核ミサイル発射台として脅威です。なぜロシアがウクライナ侵攻にこだわるのかわかってきましたか、このバカちんが。
おバカが多いと経験的に知っているので、小学生でもわかる理屈を補足すると、ロシアの港はほぼほぼ全部凍っているの。ロシアは海に面しているようで面していないの。海に出てどうするか、そこに核ミサイル発射台が広がるでしょ!ウクライナ戦争は、核は使われていないけれど、核のための戦争なのです。だからヨーロッパは必死になってウクライナを支えているの。
で、日本防衛のお話ですよ。日本は実は国土がとっても広いのです。海もガッツリ使えます。日本が核武装したら最強じゃね?というのは誰もが思っているお話で、だから日本にだけは核を持たせてはならない、と世界は考えてきたのです。ところが、トランプ大統領は、かなり日本を信用してくれているみたいで、日本も核武装したら?と言ってくれました。千載一遇の好機である!と考える人を、私は否定することができません。
ただし、核兵器なんて無い方が良いに決まっていますから、核兵器を感知して自動攻撃する装置とか、SF的なものの発展を期待したいという思いもあります。初代種ガンダム、私は結構好きでした。運命は擁護不能だけれど。そうでなくとも、衛星からの監視能力が高まれば、核ミサイル発射台の位置を特定できて、同時一斉先制攻撃で破壊できるという未来もあります。ますますロシアの狙いがわかってきたのではないでしょうか。
私は技術発展を信じたいドリーマーなので核武装には反対ですが、それでも、核で日本を守ろう、というのは、核の平和利用そのものなの。被爆国なのだから核を持つなどとんでもないで思考停止する連中が私は一番嫌い。再び核を撃ち込まれないためにどうするかを議論しているの。誰も戦争をしたいだなんて思っていないの。議論はしましょうよ。議論すれば良い知恵が出るかも知れません。
イランの狙いに戻りましょう。イランと北朝鮮っていうのはとっても似ていて、核兵器開発でも協力しています。両国は、小型の核ミサイルを作って、世界中に売ろうと考えています。将来の外貨獲得手段として核兵器を位置づけているのです。これは本当に危険なことで、核の脅威とは最後っ屁、どこから撃ってくるかわからない状態が怖い、という恐怖を加速させます。しかも、自爆覚悟の失うものがないテロリストの手に渡れば、ちょっと気に食わないことがあったら、突然核ミサイルが飛んでくる世界になります。だからイランと北朝鮮は滅ぼさなければならないと、アメリカは考えているのです。流石は世界の警察。世界の警察であることを否定したトランプ大統領は、それでも根っからのアメリカ人なのだなと思いました。
イランと北朝鮮の背後にいるのは、ロシアと中国という悪の二大巨頭です。両国ともに核と広大な国土を併せ持つので、倒せません。イランに対して、北風と太陽(兵糧攻め)のうち、太陽を採用しても、両国が経済を支えるので倒しきれません。精々、核兵器開発のペースを遅らせるくらいです。トランプ大統領がイラン核合意を破棄したことを、私は強く支持します。
いよいよ本題の、なぜ今なのか、です。
ロシアはウクライナ戦争の長期化で疲弊しています。ハマスの暴走によってイスラエルがブチ切れたことに便乗して、イランの下部テロ組織であるハマスとヒズボラを叩き潰してきました。
ロシア⇒イラン⇒ハマス、ヒズボラ、フーシ
という図式を思い出してください。イランを無事に孤立させられた今こそ、北風作戦実行の最善のタイミングです。そして、イランとの対話で、即座の回答を求めたのに、イランが核開発放棄を渋ったという最低限の大義も用意されました。これはもう、今でしょ。今しかないでしょ。
率直な印象としては、私はトランプ大統領も高市首相も、危なっかしくてあまり好きではありません。
しかし、2人からは確かな知性を感じます。大衆を馬鹿にしてポピュリズムという言葉で罵れば自分は賢く見えると思い違っている知識人どもよりは、ずっと好きです。
だから世界は(好きにはなれなくとも)トランプ大統領を受け入れているのです。それはリアリズムであり、知性の成熟です。ジンケンガーで思考停止することは知性ではありません。
3月9日
週末にテレビを見ていたら、ホルムズ海峡封鎖の長期化への懸念ばかりが語られていました。
トランプは悪!それにおもねる高市も悪!
自称知識人のいつもの大騒ぎです。本当に愚かで醜い。
まず、そもそもホルムズ海峡を封鎖しているイランに非難の矛先が向かわないのはなぜか。
果ては、火力発電に及ぼす影響まで語っています。お前らは同じ口で原発反対と叫んでるよな。原発っていうのは、大気汚染に限ってはクリーンエネルギーで、中東への依存の程度を下げるんだぞ。さも地震で炉が割れたかのように騒ぎ立てるが、違うからな。東電があるべき何重もの冷却の備えを怠っていた人災だからな。
閑話休題、ホルムズ海峡封鎖の長期化は2つの理由からありえません。
まずは、長期化によって悪影響を受けるのは日本だけではないこと。長期化すれば世界中がイランの敵に回ります。
もう一つは、イランの軍事力は決して無限ではないこと。アメリカがその気になれば1週間とかからずに殲滅してホルムズ海峡は解放されます。これがスエズ運河ならば、設備を破壊されてはならないという制限が生じて、奪還は難しいのですが、ホルムズ海峡は、機雷をばら撒かれたらその除去が厄介というくらいです。大したことはありますが、絶望的な状況では決してありません。
ではなぜアメリカが早期殲滅をしないのか、というと、出口戦略を見据えてのことです。アメリカは、イラン人は敵ではない、イランの現体制が敵だ、というメッセージを発信し続けており、イランにおける反乱にも助勢していました。それに期待していたはずなのですが、どうにも反応が鈍い。女学校が被害にあってしまった影響が大きいのでしょう。そうなると、第二次ベネズエラ作戦です。現体制の中で話ができる有力者と接触して、話をつけた上で、後継者になってもらいプロレスをする、というのがおそらく現時点での有力な出口戦略です。
トランプ大統領はディールの達人なので、出口戦略は複数パターンを用意しているはずです。同時にプロレスラーなので演技も上手い。その不透明さが世界中から不信感を抱かれる原因であり、私がどうにもトランプ大統領を好きになれない理由です。私は政治家には信頼を集める技術も求めており、その中には透明感の演出も含みます。もっとも、本当にガラス張りの政治をされたら、世の中には他人に聞かれてはならない話があることもわからんのかとブチ切れますが。
小学生でもわかるようにエネルギー政策についてもおさらいしましょう。日本の火力発電はオーストラリアのみならず中東に依存している、中東依存はけしからん、という自称知識人は、原発に反対して太陽光を推進します。太陽光など、現状、真夏の冷房という限定的な場面でしか役立ちません。それはピーク電力を抑えるので有益ですが、火力発電や原発の代替とはなりえません。人類は未だ十分な蓄電技術を獲得していないため、雪の際の暖房には無力だからです。蓄電技術の獲得、さらには核融合技術の獲得までのつなぎとして、火力、原子力、太陽光等を併用していこう、というのが日本のエネルギー政策であり、それは現実的な最適解です。
現実的な最適解を非難するのが自称知識人というのがシニカルなお笑いなのですが、それも理由があります。
エネルギー政策に限らず、政治とは、バランスを取る作業です。福祉政策大いに結構、で財源は?財源は常に強者から搾り取られます。それが累進課税です。弱者に人権があるように強者にも人権がある。バランスを取ることを怠れば、皆が弱者に安住して、強者不在となり制度は破綻します。
最善の政策は、ステークホルダーをマッピングした後に、その重心に存在しています。重心を探るプロセスが政治です。方法論としては、各ステークホルダーを代理する政治家が綱引きをすることが基本となります。ところが、日本の政治は複雑で、議院内閣制により、政権与党は、ステークホルダーの代理人であると同時に政策の執行者となります。ここからが自民党の優れたところで、自民党内には部会があり、そこにおいて綱引きがなされ、重心が探られます。国会という本来の綱引きの場において、自民党は、既に綱引きが終わった後の案を出してくるのです。
自民党が自らバランスを探っていることが、野盗を堕落させています。バランスが取れた政策は誰も満足させません。誰にも不満が残る。そして、本来の綱引きでは互いに相手を説得するための議論が発生しますが、自民党案は既にバランス調整済みであり、よほどのことがなければ動きません。野盗はこれを利用して、特定の立場から騒ぎ立て、これだけ不満をぶつけたのに一切歩み寄らない自民党は悪だ!といって仕事をした振りをしています。何も考えずに特定の立場から騒ぐだけ。こんなに楽は仕事は他にないでしょう。そして、自称知識人も、自民党を批判することで、多数派を批判できる自分は賢いと思い違っています。私はその愚かさを醜いと感じています。
私は、自民党が勝とうが負けようが、トランプ大統領が勝とうが負けようがどうでもよく、ポピュリズムを批判する知性なき自称知識人が支持する野盗が負ければそれで満足です。