#教育の話
2026年3月18日
ある企業で、将来顧客を囲い込んで収益化を狙う新規事業に絡んだ集客イベントを開催することになりました。
ターゲティングは既に終えています。そこに資源が眠っていることはたしかです。実際に多くの競合が狙っているものの、どこも上手くいっていません。鉱脈を探知する技術も掘削技術も開発されていないからです。自社には掘削技術において優位性があります。だからその資源を狙っています。
問題は鉱脈の探知技術なのですが、これは気長に開発していくしかありません。だから長期戦を覚悟しています。着々と準備が進められる長期戦は悪いことばかりではありません。参入障壁の高さを確認でき、ノウハウの蓄積による先行者利益の確保も可能だからです。
新規事業には、発見された鉱脈に大量の予算を投下してロケットスタートを決めるべき場面と、スモールスタートで事業を維持しながら他者が真似できない技術を練り上げつつ市場浸透を目指すべき場面とがあります。自社には巨大資本はないものの、定評のある技術があります。そして、長期戦を想定して着々と準備を進めています。だから今回は後者です。
この事業はいつか儲かりますから、といって赤字を垂れ流すことが許されるのは身銭を切っている経営者だけです。そのため、今回の長期戦を覚悟した事業においても、早期収益化が短期的なミッションであり、その常套手段がスモールスタートです。
にもかかわらず、いくら説明しても、このイベントの目的は将来顧客の囲い込みだから成功させなければと意気込んで、高額な広告予算をかけて探知が難しい将来顧客だけを狙ってしまう。探知が難しい将来顧客を狙うから広告費が高くなってしまう。
このバカちんが!そんな予算をかけたら新規事業が直ぐにつぶれてしまうでしょうが!
私は、早期収益化を狙って、集客イベントに、幅広のテーマを設定しました。将来顧客の囲い込みのみならず、現在の売上と販路の拡大の全部を狙うためです。ただし、テーマ設定だけで集客できるほど商売は甘くはありません。広告の際には、どのチャネルにターゲットがいて、どんなコピーが刺さるか、を考え抜く必要があります。
広告は漁業です。トロール漁で誰それ構わず集めることもあります。今回のテーマでも、現在の売上と販路の拡大目的では、安価に幅広くリーチできるチャネル選択をしました。同時並行して、本命である将来顧客という高級魚を狙うために一本釣りもします。そんな広告戦略を話していると、こんな苦情が出ます。
「トロール漁なんですか?一本釣りなんですか?どっちなんですか?」
「どっちもだバカヤロー!」
「売上目的なんですか?将来顧客を集める新規事業じゃないんですか?」
「どっちもだバカヤロー!」
決してどっちつかずにはしていません。幅広のテーマにしても、複数のターゲット層の誰から見ても刺さるように、ボケずにメッセージを発信できるテーマ設定をしています。困難な作業ですが、それができるから、私は知恵を売ってご飯を食べることが許されます。
一つの行動に一つの目的しか設定できない人が多すぎます。政治でもそう。
「狙いはどこにあるんですか?どっちなんですか?ブレていませんか?」
政府はブレていると批判することが野盗の目的だから、わざと過度にシンプルに考えているのかも知れません。度し難い悪です。
「どっちもだバカヤロー!なんでどっちに転んでも良いように備えているのがブレていることになるんだ?国民の命を預かってるんだから一度コケただけで死ぬわけにはいかねえんだよ!」
自民党には野盗から日本を守り抜くという使命感が不足しているので支持できませんが、せめて野盗を返り討ちにする反論力は身につけて欲しいです。
アメリカによる壮絶な怒り作戦も、同盟国イスラエルの将来的な安全確保、イランという世界の脅威の排除に加えて、中国のプレゼンスの低下も目的です。もちろん、利権確保もあるでしょうが、優先順位は低いはずです。「イランを攻撃したいんですか?中国を攻撃したいんですか?」「どっちもだバカヤロー!」
別の機会に別の目的を解説すると、ブレているから信用できないと言われてしまう。世の中本当に馬鹿ばかりだ。両立する目的ならばできるだけ多く詰め込んだ方が効率的でしょうが。
なお、とてもおそろしいことに、弁護士同士による法律議論でも野盗のような攻撃がなされることがあります。「目的はどっちなんですか?はっきりしてください!」「どっちもだバカヤロー!」
類型的に、弁護士は知能が低いと痛感しています。司法試験は時間制限が厳しいので、悪い意味でシンプルな発想の人間ほど合格しやすいからです。CBT化によって、この悪しき傾向が是正されることを祈ります。
一つの目的に対して複数の手段を併用することは比較的容易なようですが、一つの手段を複数目的に流用できる人が少なくて、いつもがっかりしています。樹形図じゃないんだから必ずしも収束させなくて良いんだよ。
結局アレだ。紙と鉛筆でデータフロー図を書かずに育ってきたから使えないということなのだと思います。データフロー図を書いてこなかった人間は複雑に入り組んだパス(経路)を整理できない。複雑に入り組んだパスを整理する技術がニューラルネットワークであり、AIのキモです。愚かな人間たちよりもAIの方がマシである理由がわかってきました。これが、人間がAIに支配されるという主張の根源か。その主張をする連中は多数派の馬鹿だな。
2026年3月28日
私が寝泊まりしている事務所にはテレビがないのですが、週末に暮らしている自宅(故あって実家の持分を買い取り、子供部屋おじさんを卒業しました)でテレビを見ていると、一つの目的に対して複数の手段を併用することは比較的容易ではまったくないということがわかりました。ごめん。みんなの馬鹿さ加減を舐めてた。
テレビではトランプ大統領は交渉しているんですか?していないんですか?そんなことで議論がされている。本当にバカジャネーノ?
交渉とは話し合いでは断じてありません。討論でも説得合戦でもありません。交渉材料の用意合戦です。
相手が折れざるを得ないように、交渉すると同時に攻撃して追い詰めます。
交渉ルートも一つである必要はありません。イラン国内に反政府勢力はないか、それを盛り上げられないか、現体制の中から誰が(良い意味で)裏切り者になってくれそうか、そんな可能性を探ること自体が現体制へのプレッシャーにもなります。
もちろん、第三国も巻き込みます。日本の主な原油輸入元であるサウジアラビアは既に明確にアメリカ陣営です。日本の巨大ゴミはイスラエル・アメリカ対中東だと煽りますが、真実は世界対イランです。
ただし、イランにはホルムズ海峡というカードがある。とはいえ、ぶっちゃけ、イランを滅ぼして、ゲリラ化しないように徹底的に破壊して、最後っ屁でホルムズ海峡にばら撒かれるだろう機雷をみんなで除去すれば、それで世界平和が近づきます。
そんなシンプルな落着が選択肢に残るのは、未だイランに十分な核兵器開発能力がないからです。イランがそれを身につける前に叩くことが今回のアメリカの主要目的です。
また、ユダヤ人迫害の歴史と言いますが、現代社会においてユダヤ人を攻撃しているのはイランだけです。パレスチナはイラン系のハマスと穏健派のファタハに分裂し、ファタハはイスラエルと共存の道を選びました。アメリカの同盟国であるイスラエルが、迫害を受けてきた歴史に終止符を打つことを手伝うことも、私には正義に見えます。
トランプ大統領は、失礼を承知で言えば老い先短く、だから名誉を求めています。世界平和に貢献したという名誉です。こんなにわかやすい人はいないのに、なぜ謎の人物扱いされているのか私にはわかりません。実にビジネスマンらしい手段の選ばなさだな、と思うだけです。
などと考えていて気づきました。ビジネスマンって少ないんだな。政治家は自分のことしか考えず組織のことを考えられない人種ですし、世にあふれる社会人も組織の利益を考えているのは一部の経営層のみです。そんなわけで、一つの目的に対して複数の手段を併用することすら容易ではないことがわかりました。
ただ、ビジネスマンとしてのトランプ大統領を考えると、名誉という私欲のためにアメリカの国益を犠牲にしているので、老害化したワンマンオーナーだな、こりゃ支持率下がるわ、とも思いました。それでも、アメリカ国民以外にとってのトランプ大統領は、世界唯一のガチの正義の味方(褒めているわけではありません。しかし利用できます)だと思います。高市総理がそれを理解できていることを見直しています。